介護保険料とその徴収について
2000.5.3 小更新
いよいよ4月から介護保険制度が実施されます。施行日が近づいてもなかなか詳細が発表されず私も大変気をもみましたが、ようやく具体的な保険料等が判明してきました。ここでは特に企業において徴収すべき保険料まわりに絞ってポイントをお知らせいたします。
1.保険料の徴収対象は?
介護保険制度の被保険者として保険料徴収の対象となるのは満40歳以上から満65歳未満までの医療保険の被保険者です(第2号被保険者という)。保険料は対象となる被保険者が加入している各医療保険から徴収されます。なお、政府管掌健康保険では被扶養者に40歳以上65歳未満の方がいてもその方に対する保険料の徴収は行わずに(組合健保の一部では被保険者が40歳未満でも被扶養者に対象者がいる場合に保険料を徴収することもあるようです。)、あくまでも被保険者本人の年齢で保険料の徴収が決まります。国民健康保険の場合には家族の中に対象者がいれば世帯主がその分もまとめて払うことになります。
2.何月分から徴収するか?
1.の保険料徴収対象者については来月4月分の保険料から介護保険料がかかってきます。ただし給与からの控除に関しては当月分の保険料は翌月の給与から控除することが原則ですので、4月分の保険料は5月の給与から控除開始となります。実際には健康保険料に介護保険料を上乗せして控除することになります。毎月送付される納入告知書でも介護保険料は健康保険料の金額の中に含まれてきます。
3.保険料はいくらか?
政府管掌健康保険では4月から6月までのの介護保険料率は6/1000と決まりました。健康保険では各被保険者の標準報酬に応じて保険料額が決定され、これを労使折半します。社会保険事務所では保険料額表の載ったチラシを配付しておりますが、4月分からはそのチラシにある新しい保険料額表に基づいて、介護保険対象者と非対象者にわけて健康保険料額を算出し控除することになります。(非対象者の保険料は従来と変わらず。また厚生年金の保険料は全員変わりません。)ただし、現在国会で審議されている健康保険法改正案が可決されれば7月分から更に介護保険料率が上がる予定となっております。(いまのところ1政管健保は0.5/1000と言われています)これについては正式に決まり次第またお知らせします。なお、国保の場合は前年の所得によって保険料が決まりますが、各市町村によって計算方法が異なりますので保険料額については直接御確認下さい。組合健保の保険料率も各組合により違いがありますので組合へ御確認下さい。※先日、今国会での成立は見送られたとの報道がありました。そうなると7月からの保険料改定は不可能となり、保険料率のアップ時期は先送りされます。その結果保険料改定時のアップ幅は大幅なものとなる見通しです。
4.実務上注意する点は?
まず会社としては従業員がいつ40歳になるかをチェックする必要があります。政管健保の場合、行政からは毎月の保険料の増減は示されるものの、具体的にいつから誰が対象者となるかについて逐一連絡はありません。ですから40歳になったことをチェックし忘れると従業員から保険料を控除しそこねる恐れがありますので御注意下さい。特に注意が必要なのが誕生日が1日である従業員です。法律上、満年齢の到達日は誕生日の前日とされているため、例えば5月1日に40歳を迎える方の40歳到達日は4月30日となり、介護保険の資格取得月は4月とされるため、4月分から保険料控除が必要となります。その他の場合は単純に誕生月分から控除する(つまり誕生月翌月支払い給与から控除開始)と考えれば結構です。
※65歳以上の保険料は?
65歳以上の方は第1号被保険者と呼ばれ、前に述べた第2号被保険者とは保険料額や保険料納付の方法が違います。保険料は所得に応じて6段階に分けられ、各段階毎に定額となります(具体的な額は市町村により違う)。保険料の納付には2つの方法があり、年金額が18万円(年額)以上ある方は年金から天引きされ(特別徴収という)、それに満たない方については各市長村に口座振替又は納付書により直接納付します(普通徴収という)。ただし第1号被保険者については9月まで保険料徴収が凍結されたため、保険料の支払いは10月からとなり、しかもその後の1年間は支払うべき保険料額の半額でよいことになっています。